歯列矯正の痛みを軽減!原因と対処法を解説

  • コラム
歯列矯正の痛みを軽減!原因と対処法を解説

歯並びを美しく整える矯正治療。
しかし、始めるにあたって気になるのは「痛み」ではないでしょうか。
矯正治療に伴う痛みは、治療をためらう一因となることもあるでしょう。
そこで今回は、矯正治療中の痛みについて、その程度や種類による違い、そして痛みを和らげる方法や痛みがひどい時の対処法まで、詳しく解説します。

矯正の痛みについて

矯正はどのくらい痛いのか

矯正治療における痛みは、歯を動かす際に歯根膜と呼ばれる組織が圧迫されることで生じます。
この痛みは鈍痛や締め付けられるような感覚として感じられることが多く、調整直後がピークでその後徐々に落ち着いていきます。
一般的には、我慢できないほどの激痛ではなく日常生活に支障が出るほどの痛みも稀といえます。
しかし、痛みの感じ方には個人差があるため、全く痛みを感じない人もいれば強い痛みを感じる人もいるのです。

さらに、痛みの程度は歯を動かす距離や速度、そして個々の歯の形状などによっても変化します。
そのため、事前のカウンセリングで医師とよく相談し、自身の状況に合わせた治療計画を立てることが重要になります。

痛みには個人差があるのか

矯正治療における痛みの感じ方には、個人差が大きく影響します。
痛みの閾値は人それぞれ異なるため、同じ治療を受けていても痛みを強く感じる人もいれば、ほとんど痛みを感じない人もいるのです。
また、年齢や性別、歯並びの状態に加え、精神的な緊張なども痛みの感じ方に影響を与える可能性があります。
例えば、不安が強い人は痛みをより強く感じる傾向があるといえます。

さらに、過去の痛み体験も影響し、以前に歯の治療で強い痛みを経験した人は、矯正治療に対しても強い痛みを予期して、実際に感じる痛みが増幅される可能性があります。
このように様々な要因が複雑に絡み合い、痛みの感じ方が決まるのです。

矯正の種類によって痛み方は異なるのか

矯正装置の種類によっても、痛みの種類や強さが異なる場合があります。
例えば、従来の金属製のブラケットを使用する矯正装置では、ワイヤーの締め付けによる痛みやブラケットが口内に当たって擦れることによる痛みなどが生じることがあります。
一方、マウスピース型矯正装置では、装置の着脱時や新しいマウスピースに交換した際に、締め付けられるような痛みを感じることがあります。
また、マウスピース型矯正装置の場合、装着時間をきちんと守らないと歯が計画通りに動かず、痛みが増す可能性もあるのです。

さらに、近年では、歯の裏側に装置を付ける舌側矯正も人気ですが、この方法では舌への刺激や発音への影響による違和感などが生じることがあります。
このように、それぞれの矯正装置によって異なる特徴があり、自分に合った装置を選ぶことが重要です。

矯正中の痛みを和らげる方法

痛み止めを飲む

市販の鎮痛剤を服用することで、矯正治療による痛みを和らげることができます。
ただし、服用する前に必ず用法・用量を守り、アレルギーの有無なども確認しましょう。
また、妊娠中や授乳中の方は、服用前に医師や薬剤師に相談することが大切です。
さらに、鎮痛剤の種類によっては、副作用が生じる可能性もあります。
そのため、自身の体質や持病なども考慮し、適切な鎮痛剤を選ぶようにしましょう。
服用後も、体に異変を感じた場合はすぐに医師に相談することが重要です。

柔らかいものを食べる

矯正治療中は、歯が敏感になっているため、硬いものを噛むと痛みを感じやすくなります。
そのため、痛みがある間は、おかゆやうどん、ヨーグルトなど柔らかいものを食べるように心がけましょう。
また、小さく切って食べやすくしたり、調理方法を工夫することで、様々な食品を楽しむことができます。
例えば、野菜を柔らかく煮込んだり、肉を細かく刻んでハンバーグにするなど、工夫次第でバランスの良い食事を摂ることが可能です。
さらに、食事の温度にも気を配り、熱いものや冷たいものは刺激が強いため、常温に近い温度で食べるのがおすすめです。

冷やす

冷たいものを口に含むことで、炎症を抑え痛みを和らげることができます。
氷嚢(ひょうのう)などで口の外側から冷やすのも効果的です。
一方で、冷やしすぎると逆に痛みが増す場合もあるので、冷やす時間や温度には注意が必要です。
また、冷たいものを直接歯に当てると、知覚過敏を悪化させる可能性もあるため、注意しましょう。
さらに、冷やす以外の方法として、患部に軽くマッサージをするのも効果的です。
マッサージによって血行が促進され、痛みの緩和につながることが期待できます。

矯正が痛い時の対処法

すぐに矯正歯科に連絡する

矯正治療中に強い痛みを感じたり、痛み止めを飲んでも痛みが治まらない場合は、すぐに矯正歯科に連絡しましょう。
放置すると症状が悪化することもありますので、早めの対応が重要です。
また、痛み以外にも、装置が外れたり、破損した場合もすぐに連絡しましょう。
迅速な対応によって、治療期間の延長や追加費用を防ぐことができます。
さらに、連絡する際には、痛みの程度や種類、いつから痛み始めたのかなど、具体的な状況を伝えることが大切です。

装置が当たっている部分を調整してもらう

矯正装置が口内に当たって痛みがある場合は、矯正歯科で調整することができます。
装置が適切に調整されることで、痛みを軽減することができるのです。
また、調整の際に、痛みや違和感について具体的に伝えることで、より適切な調整を受けることができます。
さらに、調整後も、違和感や痛みがあれば、遠慮なく医師に相談しましょう。

ワックスで保護する

ブラケットなどの装置が口内に当たって痛みがある場合は、歯科用ワックスを装置に塗布することで、摩擦を軽減し痛みを和らげることができます。
ワックスは、ドラッグストアや歯科医院で購入することが可能です。
また、ワックスを塗布する際には、装置の表面を清潔にしてから行うことが大切です。
さらに、ワックスが剥がれてしまった場合は、再度塗布することで効果を維持することができます。

まとめ

矯正治療には痛みを伴うこともありますが、その程度や種類は様々です。
痛みを和らげる方法や痛みがひどい時の対処法を知っておくことで、安心して治療を受けることができます。
少しでも不安なことがあれば、遠慮なく矯正歯科医に相談してください。
美しい歯並びを手に入れるためにも、積極的に治療に取り組んでいきましょう。

コラムの最新記事