噛み合わせと耳鳴りの関係性・その原因と治療法

  • コラム
噛み合わせと耳鳴りの関係性・その原因と治療法

40代を過ぎると、耳鳴りに悩まされる人が増えると言われています。
その原因は様々ですが、意外にも「噛み合わせ」が関係しているケースがあることをご存知でしょうか。
今回は、噛み合わせと耳鳴りの関係性、特に顎関節症との関連性について、症状や原因、そして治療法までご紹介します。

噛み合わせと耳鳴り・そのメカニズムと症状

顎関節症と耳鳴りの密接な関係性

顎関節症は、顎の関節やその周辺組織に異常が生じる疾患です。
顎関節は耳のすぐ近くに位置しているため、顎関節の異常が耳鳴りを引き起こすことがあります。

具体的には、顎関節のズレや炎症によって、耳に物理的な圧力や振動が伝わり、耳鳴りが発
生する可能性があります。
また、顎関節の異常によって生じる筋肉の緊張やストレスも、内耳の機能に影響を与え、耳鳴りを悪化させる要因となります。
顎関節症と耳鳴りの関連性は、多くの研究で示唆されており、無視できない問題です。

耳鳴りの様々な症状・あなたはどれに当てはまる?

耳鳴りの症状は人それぞれです。
「キーン」という高い音や、「ジー」という低い音、「ピー」という電子音など、様々な音で聞こえることが報告されています。
また、常に鳴り続けている場合もあれば、特定の状況下でのみ鳴る場合もあります。

さらに、耳鳴りだけでなく、耳の詰まり感や痛み、めまい、頭痛などを伴うこともあります。
自分の耳鳴りの症状を把握することで、適切な治療法を選択しやすくなります。
もし、複数の症状を経験している場合は、専門医への相談を強くお勧めします。

耳鳴りを引き起こしやすい人の特徴とは

耳鳴りは誰にでも起こりうる症状ですが、特定の人々に起こりやすい傾向があります。
例えば、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある人、不正咬合(歯並びが悪い)の人、ストレスを抱えやすい人などは、顎関節症を発症しやすく、結果として耳鳴りを起こしやすくなります。

また、過去に歯の治療で噛み合わせに不具合が生じた経験がある人も注意が必要です。
これらの特徴に当てはまる方は、定期的に歯科医や耳鼻咽喉科医に相談し、早期発見・早期治療に努めることが大切です。

噛み合わせと耳鳴りの改善策・治療法への道

顎関節症による耳鳴りの悪循環を断ち切る

顎関節症による耳鳴りは、放置すると悪循環に陥りやすいです。
顎関節の異常が耳鳴りを引き起こし、耳鳴りのストレスが顎関節の緊張をさらに強めるという悪循環です。
この悪循環を断ち切るためには、早期に適切な治療を受けることが重要です。
治療法としては、マウスピースの使用、噛み合わせの調整、理学療法などが挙げられます。
症状によっては、薬物療法や手術が必要となる場合もあります。

専門医による診断と治療の重要性

耳鳴りの原因は様々であり、自己判断で治療を進めるのは危険です。
耳鳴りが続く場合は、必ず専門医(歯科医師または耳鼻咽喉科医)に相談しましょう。
専門医は、問診や検査を通して、耳鳴りの原因を特定し、適切な治療法を提案してくれます。
特に、顎関節症が疑われる場合は、歯科医師による精密な検査が必要です。
早期に専門医の診察を受けることで、症状の悪化を防ぎ、より効果的な治療を受けることができます。

早期発見・早期治療がカギとなる

多くの場合、早期発見・早期治療が耳鳴りの改善に繋がります。
症状が軽いうちは、生活習慣の改善や簡単な治療で改善できる可能性が高いです。
しかし、症状が重症化すると、治療期間が長引いたり、完治が難しくなることもあります。
耳鳴りに少しでも不安を感じたら、すぐに専門医に相談しましょう。
早期に適切な対応をすることで、耳鳴りによる苦痛を軽減し、快適な生活を取り戻せる可能性が高まります。
放置せずに、積極的に治療に取り組むことが重要です。

まとめ

噛み合わせと耳鳴りの関係性は、顎関節症という疾患を通じて深く関わっています。
顎関節の異常は、耳に直接的な影響を与え、様々な種類の耳鳴りを引き起こす可能性があります。
そのため、耳鳴りに悩まされている方は、顎関節症の可能性を考慮し、歯科医や耳鼻咽喉科医への受診を検討することが重要です。

コラムの最新記事